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2016年03月13日

アムズデザイン コモモⅡ


アムズデザイン社 komomoⅡ。

アムズデザインのWEBではラインナップとしてまだ存在しているようですが、ワタシが良く行く釣り具屋では、すっかり見なくなりました。
釣り雑誌の記事で紹介されていた記憶もありません。かなりマイナーなルアーなんでしょうか。

komomoⅡとの出会いは釣り具屋のセールw
あ、エフテックのエスフォーそっくり。パクリや。
と、まあ毎度ながらのパクリ疑惑の思いを抱きました。

エフテックのエスフォー、凄く面白いルアーでした。超スーパーシャローランナー、殆ど潜らない。トップウォーターと言っても良いぐらい。
アクションがこれまた極端なウォブリング。昨今のメインストリームのローリングアクションのルアーを見慣れた人から見れば、おしっこちびりそうな位に激しいブリブリのケツ振りアクション。もとい、モンローウォークアクション。
ワタシはトップウォータールアーとして認識して愛用していました。
しかしながら、人気が下降したのか、メーカーの売り方が悪いのか、最近はすっかり店頭から姿を消しました。倒産した訳では無さそうですが。

で、このkomomoⅡですが、定価は2,100円。ところがその時のセールでは何と1個1,000円。エスフォーのストックを切らしていたワタシはエスフォーの代替品として3本購入したのです。アイマのルアー、しかも一応komomoなので、相性の悪いワタシは悩みましたが。

良く釣行する日高川にこのkomomoⅡを引っさげていつものシャローエリアに出向きました。
同じレンジ、同じアクションならタックルハウスのTKLMがあり、十分満足していましたが、懐かしのエスフォーの面影を残すkomomoⅡ。TKLMよりはスリムなボディも気に入りました。
予想通り、エスフォーと同じレンジ、アクション。
真夏の早朝のシャローエリアをブリブリとお尻を振る悩殺アクションでウォークするkomomoⅡに、ドッパーン!と出たのは60cm強のヒラスズキでした。

アイマのルアーとは相性が悪いワタシ。
でもこの、komomoⅡはハナシが別。
投げてヨシ。
釣ってヨシ。
結構、お気に入りです。
定価で買う気には決してなりませんが。

アムズデザイン(ima) komomo(コモモ) II

  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(0)ルアールアーインプレ

2016年03月11日

オンスタックルデザイン マナティー


オンスタックルデザイン社 マナティー。

言わずと知れたワインド釣法の元祖。
今はすっかりタチウオ専用の釣法となってしまった感がありますが、一時はシーバスデイゲームのリーサルウェポン状態でした。
シーバスデイゲームで縦の釣りなら岸壁ジギン、横の釣りならワインド、って時期がありました。
ZZヘッドなるワインド専用ジグヘッドにマナティーを装着。エギングみたいにシャクリまくればあら不思議、マナティーがジグザグに左右にスライドします。この左右へのジグザグの横っ飛びを、ダートとかスライドとかスケーティングとかワインドとか様々な表現がありますが、まあ気にしないでいいです。少なくともワタシは無視しています。厳密には違うのかも知れませんが、その違いが解説されてるのを見た事ありませんし。
オンスタックルデザインの後発で各社から似たようなワームが発売されましたが、ワインド釣法の言葉を発明したオンスタックルデザインに気がねして、似たような表現をしてるんでしょう。オトナの事情ってヤツですね、きっと。
岸壁ジギングとほぼ同時期に出てきたと思いますが、岸壁ジギングと異なりシーバスタックルで入門できます。まあ、Lアクションだとシャクリ時にロッドが曲がり過ぎてやりづらいので、MLアクション、できればエギングロッドのMアクションがピッタリきます。3.5号の餌木が背負えるヤツ。

多分、お魚さんはこのワインドアクションなる、左右への横っ飛び、ジグザグアクションが大好きなんでしょう。基本的にサイズを替えればなんでも来ます。シーバス、タチウオは言うに及ばず、ハマチやサゴシ、ガシラ、メバル、メッキ、カマスなど、なんでもござれ。アジも釣れると聞いたことがあります。
ただ、このワインド釣法、エラくしんどい。
エギングみたいに1回シャクって1回巻く、を延々と繰り返し。エギングみたいにフォールもアリですが、まあ基本的にはずっとシャクリ続ける。これがワタシにはしんどい。手首の疲れがハンパない。ひ弱なワタシのワインド釣法の持続可能時間は最大で90分てトコ。いえ、今なら1時間かも。これ以上はもう、魚のヒットに手首が耐えられない。ヒットしてもアワセが出来ないんです。で、バラして逃げられる。
リストを鍛えよう!と思い、ダンベルを購入してリスト強化を試みましたが、すぐに飽きてしまい、ダンベルは現在クローゼットで深い眠りについています。

マナティーは、105mm、90mm、75mm、60mmの4サイズ展開。38mmと86mmサイズが最近、追加された模様。90mmがまあ標準で、他のサイズは対象魚と相談してお好みで。手首がヘタレなワタシは75mm以下しか使いません。90mmサイズから上のサイズはもう無理。
オンスタックルデザインからは専用ジグヘッドのZZヘッドが各色各ウェイト発売されています。ヘタレ手首の関係でワタシは14g以下しか使いません。というより使えません。風が強い日、遠投したい時はひたすら我慢。

雑誌などでは、ワインドはシーバス用としてはすっかり取り上げられなくなりました。恐らく、最近のスレっからしのシーバスはなかなかワインドには口を使わず、ワインドで釣れる位に活性が高い状況なら別に他のルアーでもいいじゃん、というコトなんでしょうか。デイゲームならブレードベイトがありますしね。シーバスにワインドが今も有効なのか、検証したいところですが手首が…。誰か教えてください。

逆にタチウオ狙いならワインド抜きはあり得ない、といった状況です。沖堤の武庫川一文字でのタチウオワインドが大好きな知人と偶に釣行しますが、ミノーやバイブレーション、ブレードベイトではワインドに太刀打ち出来ません。昔に比べてすっかり衰えたワタシもタチウオ狙いでは渋々、ワインドします。その日のアタリカラーを見極めるのが楽しいような、面倒くさいような。稀に、ハマチやサゴシもヒットします。

カマスやメッキ、ガシラ、メバルならワインドは楽チン且つ楽しい釣りです。オンスタックルデザイン社から38mmサイズが出たのは最近のハナシなのでワタシは他社の類似品の小さいヤツでやっているのですが、ベビーシャッドとかのスモールプラグはもうイランかなあ、と思う位に楽チンで数釣りできます。まあ、プラグは所有する喜びがあるので、買っちゃいますが。

フォール織り交ぜながらシャクリの強弱と幅を変える事で様々な状況に対応できるので、大雑把な釣りに見えて実は奥の深い釣りです。

オンスタックルデザイン マナティー


  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(1)ルアールアーインプレ

2016年03月08日

ブログ開設1カ月


冠者(原文:男)もすなるぶろぐ(原文:日記)といふものを、我(原文:女)もしてみむとてするなり。(土佐日記より)

つれづれなるままに、日くらし、すまほ(原文:硯)にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。(徒然草より)

[現代語訳]
なんや若いモンがやっとるブログっちゅうの?ワシもやったろて思ってするねん。

すること何も無くて一日中スマホでウダウダと思いつきでしょうもないこと書いとったらなんやワシ、アホちゃうかて思うわ〜。


ちょっと言葉を置き換えれば、紀貫之や兼好法師の時代の人もやる事、考える事は現代人と大して変わらないと思いません?

ブログを開設して1カ月、ウダウダとクダラナイ駄文を書き散らしてきました。

にも関わらず、読んで下さり、コメントまで頂戴したりとありがたくも、赤面の思いです。

毎日、投稿して参りましたが、流石に毎日はキツイ。これからは、投稿のペースを少々、落とします。

数少ないながらも、本ブログをお読み頂いている皆様、平にご容赦を。

これからも本ブログ、「Angler's Wharf」がちょっと一息つける「釣り人の波止場」になりますよう、頑張ります。

これからもよろしく。

[追記]
釣りブログなんだから釣行記も投稿したい所ですが、折悪しく手元不如意の上に冬の寒さに弱く…。
初釣りの予定はまるっと未定。
恐らくはツクシやワラビが萌え出ずる春までひきこもり。  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(1)徒然草

2016年03月07日

アムズデザイン コモモ SF-95 スリム


アムズデザイン社 komomo SF-95 Slim
通称、コモスリ。

komomo SF-125のパクリが、ガイア エリア10。ガイア エリア10のパクリがこのkomomo SF-95 Slim。まあ、そういう解釈をワタシ個人はしてます。

ひょっとしたら、sasuke SF-95をスリム化してシャローランナーにしたのかも知れないんですけどね。

でこのコモスリですが、エリテンを更にスリムにしてるじゃないですか。で、エリテンよりも造りが丁寧なんですよ。エリテンはまあ、ちょっと造りが雑なんですね。まあ、1,000円のエリテンと1,800円のコモスリを同じ土俵で比較するのも酷ですが。更に写真のこのトランスチャートってカラー、なんとも綺麗なので、一目見て気に入って買いました。komomo SF-125は永久追放した癖にw

これ、なんかフィールとかにょろにょろに似てかなり細身じゃないですか。じゃあ、バチ抜けにも他のシーズンにも使えるかな〜って思ったんですよね〜。

で実釣に使ったんですが…。
やはり、komomoはkomomoでした。
ほんっとにkomomo SF-125を小さくしてスリムにしました、としか言いようがないです。
まあ、ズバリ言ってしまうとですね。
このコモスリでまだ釣ったことないんです!
この際だから恥を忍んで申し上げるとですね。
アムズデザイン、アイマのルアーで釣ったことが一度たりともないんですよ!
komomo、sasuke、CARM、PUGACHEV'S COBRAと、色々試しましたが、いずれも一匹たりとも釣ったことないです、ハイ。アイマのルアーで釣ったことがないなんてもはや恥ずかしいです。各サイズ・各カラー購入して15本位あります。アタリもカスリもしません。
アムズデザイン社の呪いに違いない。きっとそうです。あ、GUN吉30gとkomomo IIだけ釣ったことある。全部じゃなかったか。
でも、komomoとsasukeで一度も釣ったことありませんなんて人、そうそういないんじゃないでしょうか。
しかも懲りずに、Silent Salt Skimmerが気になりだしました。あの細身のペンシルベイト、なんか見るからにカタクチイワシぽい。イケそうな気がする!

ま、まあとにかく、カラーもキレイですし、あのパックマンを彷彿とさせる目ん玉。アイマはワタシをスゴく魅了するのですが、相性が悪いんですよね…。

komomoとsasukeってホントに釣れるんですか?
アムズデザイン社と関係者が結託して壮大な詐欺をワタシに仕掛けてる訳、無いですよね…?

アムズデザイン(ima) ima Komomo SF-95Slim


  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(2)ルアールアーインプレ

2016年03月06日

初めての海フライdeシーバス


当時、ワタシが居住していた神戸のポートアイランドは当初の面積を拡張して埋め立てをし、それまでの倍の面積になっていました。
拡張した南エリア(通称:二期工事エリア)は道路だけが敷設されてほぼ空地の状態。
1994年に開港した、関西国際空港へのシャトルバスの船着場、確か名前は、神戸シティエアターミナル、略称K-CATのみがポートアイランド南エリアに開業していました。今は神戸空港近くに移転してます。
ターミナルと船の桟橋からは煌々と灯りが照らされて、ソルトルアーマンにとって絶好のポイントが形成されていました。
周囲は空地ばかり、拡張された南エリアに立ち入りが可能かどうかは地元以外の人間には判断がつかないような状況でしたから、竿抜けポイント、穴場でした。
ワタシは当然、そこに早々と目を付けて釣行しましたが、そこは素晴らしいシーバスポイントでした。
水面が強烈に照らされていましたので、時によってはシーバスの姿が丸見え。どんなルアーを投げても釣れる、という日もありました。
言わば、ワタシ専用のシークレットポイントでした。様々なタイプのルアーの実戦投入をそこで行ったのが良い思い出です。そこで他のルアーマンを見かけることもありませんでした。

ソルトウォーターフライフィッシングのタックル、以下、面倒なので海フライのタックルを買い揃えてしばらくしたある日。
例の爆釣シークレットポイントでフライでシーバスを釣ったらええねん、と考えたワタシ。
数少ないながらもそのポイントにいる、エサ釣りのおっちゃん達の迷惑にならないように、夜中の2時にクルマでそこに向かいました。

到着すると、パトカーが5台程。警官がチラホラ。
どしたん、事故?事件?
邪魔にならないよう、パトカーから少し離れた場所の路側帯にワタシは駐車しました。
車内でタバコを1本。
さあ、海フライで初シーバスだ!
と、思いきや窓をコンコン。
警官が覗き込んでいました。
あ、検問?
飲酒チェック?
別に犯罪を犯したわけでもなく、お酒は全くダメなワタシ。
やましい事は何もありません。
半ば意気揚々と窓を開けました。
クルマで検問を受けるのは初めてでしたから、むしろ興味津々。
「夜分遅くにお疲れ様です〜♪どうされました?」
「失礼。免許証を拝見します」
随分と無愛想です。
ていうか威丈高な態度。
眠たいの?
2時過ぎだもんね。
大変だね〜。
「あ、はい。どうぞ〜」
「はい、結構です。ちょっと車から降りて後ろのトランク開けてください」
検問てトランクまで開けるんだ〜。
ひょっとして覚醒剤の取り締まりかな。
関空近いもんね。
ドキドキ♪
ピリピリしてるなあ、何かあったん?
密輸とかかな?
ワクワク♪

下車してトランクを開けました。
大枚はたいて購入したsageのフライロッドのアルミチューブが1本。
同じく大枚はたいて購入したハーディーのフライリール。
苦心して巻いた海フライ収納ケース。
海フライタックル一式です。
中を見た警官の表情が一変。
やおら無線機を手に取り口に当てました。
「こちら、○○。現在、不審車両を職質中。不審物を発見。至急、応援願います」
え。ちょ。
不審車両てナニ。
不審物てナニ。
ワタシ?
ワラワラと警官が3人ほど来ました。
カンのいいワタシは直ぐに気付きました。
アルミチューブを過激派の迫撃砲か何かと勘違いしてるのだ、と。
ワタシをテロリストか何かと勘違いしてるのだ、と。
「あ、あの。コレ、竿のケースです。不審物じゃありません」
「なんで竿のケースがこんな形してるねん。ケースちゃうやろ。コレ何やねん」
いきなり尋問口調。
気分を著しく害したワタシ。
「随分と失敬な態度に豹変するじゃね〜か、ヲイ。何様のつもりだ、コラ。公僕の分際で納税者様にどういう態度取ってんだオメーは、あ?(タバコ税と消費税しか納めてないけど)」
と、言いたいのをグッと押さえ、冷静沈着、眉目秀麗、頭脳明晰なワタシは答えました。
「ホントに竿のケースですよ〜。これ8万位する竿でね(ウソです。海外通販で購入したのでホントはその半分位)。高級ロッドだとこんな豪勢なケースに竿が入ってるんですよ。ホラホラ」
アルミチューブケースの蓋をカラカラと開けて中のフライロッドを警官の皆様にご覧に入れました。
険しい警官の表情が一瞬緩んだと思いきや更に険しくなりました。
「兄チャン、明日、大阪で何があるか位知っとるやろ。ややこしいことするなや!ホンマ勘弁してくれ!こっちはピリピリしとるねん!」

あ。

そうだった。
あ〜、ハイハイ。
あれね。
そうだったわ。
カンのいいワタシは瞬時に察しました。

記録によると1995年の11月16日。
APEC大阪会議開催。
その日は開催前夜。
関西地方、特に警察関係者の方々は開催前から厳戒態勢を布いていたのです。

事情を察したワタシは言いました。
「ああ、APEC会議ですか。クリントンさん、明日に大阪入りでしたっけ。でもボク、釣りに来ただけなんです。怪しいモノじゃありません。ここ、スゴく良く釣れるんですよ〜」
警官は更にヒートアップ。
「なんでこんな時間にわざわざこんなトコで釣りするねん!おかしいやろ!」
「フライフィッシングって言うんですけど〜。このね、フライラインをね、20m位の長さを前後にビュンビュン振り回すからね、周りの人に危ないですやん?だから人のいないこの時間に来たんですよ〜。そんなに簡単に釣れる釣りじゃないからね〜、ここやったら絶対に釣れるわて思ってね〜」
フライラインをリールから引き出して見せながら、懇切丁寧に説明しました。
「もうそんなんどうでもええから帰って〜や」
「え、立入禁止ですか?釣り禁止ですか?」
「禁止ちゃうけどこんなトコで釣りされたら巡回せなアカンやないか。何時までやるつもりなん?」
「え、気が済むまでやりますけど」
「程々にしてはよ帰ってや!」
そう吐き捨てて警官達は散開してそれぞれの持ち場に戻って行きました。

勿論、程々にしてはよ帰るつもりなど更々ないワタシ。ほぼ確実に、フライでシーバスを釣ることが出来るであろう、貴重なポイント。日を改める、などという考えは微塵も湧きません。有り得ません。不可能。見果てぬ夢。The Impossible Dream.

目論見通り、シーバスをキャッチ。素晴らしい、フライde初シーバス、でした。初めての海フライでいきなり10匹以上もシーバスをキャッチしたのですから。

朝8時位まで延々と、充分に満足するまで海フライdeシーバスを堪能して納竿、帰宅しました。

え?ワザと朝まで釣りを続けたんじゃないかって?
ええ、勿論、無礼千万な警官達への嫌がらせ、意趣返しのつもりで居座ったんですよ。
  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(2)フライフライインプレ

2016年03月05日

初めての管理釣場


サルモニダエ。
サケ、マスの総称らしいですが、ラテン語?

フライフィッシングの世界に足を踏み入れ、順調な滑り出しを果たしたワタシ。
あ、いやウソです。
苦渋、苦心、苦難の日々でした。
まあ、とにかく。
ワタシが引っかかるのは、入門して半年ほどになるのにも関わらず、フライフィッシングの主要かつ最大のターゲットであるサルモニダエをまだ釣っていない事でした。
クルマがないので、渓流に行けません。
管理釣場に電車とバスで行けるのか分かりません。
そもそも、管理釣場とはフライフィッシング可能なんでしょうか。禁止されてたりとか、物理的にキャスト出来ないとか。
サルモニダエをフライフィッシングで釣りたい想いは募るばかり。

そんなある日。
フライショップ「ビギナーズラック」にて、管理釣場でのフライフィッシング入門教室の貼り紙が。
すぐに申し込みました。
場所は大阪府高槻市の「芥川マスつり場」。
電車とバスで行けるとの事。
これでワタシも正真正銘のフライフィッシャー。

そして当日。
11月の下旬ぐらいでしたか。
指定の場所に行くとフライフィッシャーらしき人の姿が。
皆、クルマで来たようです。
皆、どこから見てもフライフィッシャーの出で立ち、装い。キマってます。
皆、グループないし二人連れの模様。
対するワタシは、と言えばバスと電車にフライベストを着用して乗車も恥ずかしいので、背中にリュック、ジーンズにフリースジャケット。なんか場違いです。
そして唯一、ワタシだけが単独参加。
加えて、明らかに群を抜いてワタシが最年少です。
分かって頂けるでしょうか、その時のワタシの募る孤独感。
いたたまれない思いで店長の到着を待ちます。
待ち時間が非常に長く感じられました。
ようやく現れた店長に孤独感からの救いを求めたい想いでしたが、慌ただしく点呼。

点呼後に直ぐに教室が始まりました。
皆、グループ、ペア毎にそれぞれ固まりながらポイントに陣取り、釣りを開始。
そしてワタシだけが独り。
ふっ、フライフィッシャーはいつだって孤独なものさ。
やせ我慢をしながらワタシもポイントに陣取り、釣りを開始。

直ぐにそこかしこから喚声が聞こえました。
「キタ!」
「釣れた!」
「ヒット!」
ワイワイ、キャイキャイ。
ワタシは、というとドライフライから始めましたが、一向に反応がありません。
オカシイ、バスやギルはあんなに無邪気にドライフライに出るのに。
流石、マスは賢い。
そう簡単にドライフライでは釣れないのか。
周囲を見渡すと、皆、ウキ釣りニンフスタイル。
いわゆる、インジケータースタイルないしルースニングスタイル。
ワタシもウキ釣りスタイルに変更しました。
バスやギルはドライフライでしか釣っていなかったので要領がよく分かりません。
ワタシ以外は皆、経験者と初心者の組み合わせでしたが、店長が初心者と思しき人に丁寧に指導をして回っています。
ジリジリと店長がワタシに指導してくれる順番を待ちます。
隣のグループに店長が来ました。
次はようやくワタシの番だ。
ところが店長はまた別の離れたグループへと行ってしまいました。

Eli, Eli, Lema Sabachthani?
エリ エリ レマ サバクタニ
(我が神、我が神、何ぞ我を見捨て給いかし)

何かで読んだキリストの最後の言葉を心中で呟きました。
店長、ボクガ嫌イナノ?ドウシテ、ボクヲ見捨テルノ?

エサ釣りの経験が全くないワタシ。
ウキでのアタリの取り方、見分け方が分かりません。
ウキに反応が出てるのか、出てないのか、それすらも分かりません。
恐らく、あのウキがズボッと水中に引き込まれるのだ、と推測。
目を凝らしてウキが沈むのを待ちますが反応がありません。
周りは順調に釣っています。
楽しそうです。
焦ります。
店長、助ケテクダサイ。ドウカ教エテクダサイ。

独り思い悩む内にお昼休憩のコール。
皆が一斉に昼食の準備を始めました。
バーベキューを始める人達。
コンロでお湯を沸かし、コーヒーを淹れる人達。
スタイルは様々ながらいかにもアウトドアな昼食。
それぞれのグループの皆、楽しそうな昼食です。
バーベキューやコーヒーの温かな香りがワタシの鼻をくすぐります。
対するワタシ。
すっかり冷え切った、コンビニ弁当とペットボトルのサントリー烏龍茶。
たった独りで口にします。
冷めた唐揚げ弁当はちっとも美味しくありません。
寒い、ココロが寒い。
分かりますか?この侘しさ、寂しさ、孤独さ。
なんかミジメです。
泣きそうです。
ああ、こんな思いをするのなら、参加するのを止めとけば良かった。全然釣れないし。
そう思ったのも無理からぬことでしょう。
烏龍茶のペットボトルに足が当たり、水中にコロコロポチャンした時のワタシのミジメな気持ち。
分かりますか?
想像できますか?
スゴく寒かったんです。
身も心も凍てつきそうだったんです。
ワタシの愛息がそんな目に遭っていたら、行って背中から腕を回してギュッと抱きしめてやるでしょう。

店長が参加者の為に準備をしていたバーベキューを仕上げて、皆に勧めます。
参加者が釣り上げたニジマスの塩焼きもありました。
皆がわらわらと寄って行きます。
ワタシはその輪に入る勇気が出ません。
歳も違うし、独りだし。

早目にお昼休憩を切り上げ、独りワタシは釣りを再開しました。
何故かしらウキの流れる様子が良く分かります。
動きが良く見えます。
ウキに一瞬、不自然な動き。
いつものワタシらしくもなく、妙に落ち着いて静かにロッドを立てるとヒット。
ニジマスが釣れました。

ようやく釣れた。
喜びは殆ど無く、静かな気持ちでした。
寧ろ、ようやく釣れたという安堵の気持ち。
その後もポツポツ釣れましたが、喜びは殆ど無く、淡々と釣りを続けて、その日の入門教室をとうとう独りのまま、静かに終えました。

その体験の反動でしょうか。
管理釣場で釣りをする時、例え一人でもワタシは無駄に豪勢な昼食を持ち込み、無駄に気合いを入れて釣りまくって周囲にプレッシャーを与えることをしばらく繰り返しました。

今はもう、そんなことはしませんが、初めての管理釣場を思い出すと、ワタシのガラスのハートが疼くのですw

[追記]
アベックが釣り場にいる時だけはハナシが別。静かな釣りを中断。無駄に気合いを入れてバシバシと釣果至上主義で釣りまくってカレシに猛然とプレッシャーをかけます。

当時3歳だった息子を連れて管理釣場に行った時に息子がアベックのカレシに小首を愛らしく傾げながら、たどたどしく「お兄ちゃん、お魚、全然、釣れへんね?ボクのパパ上手だからお姉ちゃんとボクと3人で一緒に教えてもらお?」と、声を掛けた時のワタシの気持ちといったらもうwその時のカレシの表情といったらもうw一向に釣れずに飽きてしまったカノジョがワタシの息子とキャッキャッとカレシを放ったらかしにして鬼ごっこを始めた時のワタシの気持ちといったらもうw

あ、たった一人で悶々と釣れずに悩んでいると思しき人には、ワタシはお節介な救いの手を差し伸べます。もう、手取り足取り、懇切丁寧に教え、自分のフライを提供してでも爆釣させてあげます。昼食も共にします。
ワタシ、孤独な悩める釣り人には親切ですw
あの時のワタシのような気持ちは味わって欲しくありませんからw  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(3)

2016年03月04日

初めてのフライフィッシング -実釣編-


フライキャスティングの基礎はマスターした(と、カン違いしていた)ワタシ。

いよいよ実釣です。
フライフィッシングデビューです。
悲しいかな、免許証は持っていましたが、クルマを家で保有していなかったワタシ。
渓流でのデビューはちょっとムリ。
今にして思えば、クルマもないのにフライフィッシングに手を出そうなどとよくもまあ身の程知らずな。
そこでワタシは最初のフライフィッシングの対象魚として、オイカワを選びました。
地方によってはヤマベという呼称。
なんとなくヤマメと響きが似てます。外見もバスやギルよりも美しく、ヤマメと似てなくもない。

オイカワの生息地なぞ知りませんが、武庫川の上流域に行けばいるだろ、と電車とバスを乗り継ぎ、徒歩でポイントを探索。
バックスペースが取れて、流れのユルいちょっとしたプールを発見。目論見通り、オイカワがいました。無防備に悠々と泳ぐ姿が確認できます。
イタダキマス。
もう釣れた気分で準備を始め、選んだフライは#12のパラシュート。
キャストを始めた瞬間にオイカワ達はサッと散り、何処かへ消えてしまいました。
む、スレてるな。
ワタシはそう判断し、ポイントとの距離を取りました。
ジッと身を潜めてオイカワ達が戻って来るのを待ちました。
フフフ、戻って来た、戻って来た。
飛んで火に入る夏の虫♪
フライをキャスト。
今度は散りません。
しかし、パラシュートフライを完全無視。
見向きもしません。
ドラッグがかかっているせいか、とマニュアル本から得た半端な知識から偉そうに判断し、ドラッグフリーなナチュラルドリフトなるものを試します。
おかしい、反応がない。
ドラッグフリーってラインがフライを引きずってないってことやろ、引きずってないやん。
ナチュラルドリフトって、自然に流すってことやろ、自然に流れてるやん。
(そもそも、オイカワに#12て…ねえ?)
フライを流す場所を我流で見定め、フライを着水させる場所をフォルスキャストを繰り返して調整すると、オイカワ達は散ってしまいます。
うぬぬ、小癪な。オイカワの分際で。
そうこうする内に、フライラインに異変が。
なんとフライラインに結び目が出来ていました。
なんだ、これは。
イヤ、これがウィンドノットだと言うことは分かる。分かるが、ウィンドノットとは、リーダーやティペット部に出来るものだと書いていたぞ、何故にフライライン部にウィンドノットが?
キャスティングに問題があるのか?
イヤ、あり得ん。あんなに練習したし。
長くリールから出していたフライラインがウィンドノットを解くのに邪魔です。
リールを巻いてフライラインを巻き戻していると、今度はフライラインがリールに絡みます。
ぐう、何と鬱陶しい。
どうにかこうにか解き、キャストを繰り返していると再びウィンドノット。
ぬああああ。
ふと気付くと今度はフライがありません。
何処行った?パラシュートフライ!
今度はエルクヘアカディスの#14を結びました。
またもトラブル。
フライがロッドとフライラインに絡み、どうやったらこうなるのだ!と叫び出したい程にこんがらがっていました。リーダーごと交換したくなる程に。
ちまちまと解いている時に、フライラインが足に絡む。靴紐に絡む。リールに絡む。風が吹くと首に絡む。
いい加減にしろ!
怒髪天を衝くとは正にこの事。
タバコを吸いながら深呼吸。
落ち着け、オチツケ。
ヨ〜シ、ヨシヨシ。ヨ〜シ、ヨシヨシ。
ウン、オチツイタ。モウ、ボク、ダイジョウブダヨ。
キャスト再開。
しばらくすると、ウィンドノット再発。
そして、フライは行方不明。

心がボキリと念入りに折られたワタシは2時間程でギブアップ。帰宅しました。

後日、公園でのキャスティング練習を繰り返す日々を過ごし、ダブルホールの真似事まで覚えたワタシ。
今度こそは、と実釣に再チャレンジです。
オイカワは懲りました。
次はバスかギルだ。
あいつらは意地汚いからフライでカンタンに釣れる筈。
フライフィッシングで最初に釣る魚としては不満ではあるが、致し方ない。
バスかギルで我慢しよう。我慢してやろう。
ナニサマノツモリダ、オマエハ。

再び電車とバスを乗り継ぎ、今度は芦屋市の北部にある、奥池という野池を選びました。
三宮センター街にあるジュンク堂書店で国土地理院発行の地図から地形を読み取れる限り、そこそこ広く、バックスペースも取れそう。
果たしてそこは事前調査通りの場所。
しめしめ、今日こそは。

最初にバスバグの#4をキャスト。
ライントラブルはありません。
猛練習の成果。ふっふ〜んだ。
しかし、投げにくいことこの上なし。
全然、飛びません。
それもその筈、その時のロッド番手は#5。
初心者風情が#5ロッドで#4のバスバグフライなぞ大き過ぎて、そうそうキャストできるものではありません。
バスの姿は一向に見られず、バスバグへの反応は一切無し。

心折れそうになりながら、道路一本隔てた隣の池に移動。
そこは先程の池と違い、非常に澄んだ水でした。
底が丸見え。
何よりもその池にはブルーギルが大量にいました。
大小様々なギルが大量に、悠然と泳いでいます。

お馬鹿なワタシも流石にフライを#14のパラシュートにチェンジ。キャスト。
ギルの大群が一斉にパラシュートフライに殺到し、一際大きいギルが何の躊躇も無く水面のフライを咥えました。ワタシは盛大にアワセを入れましたが、フライラインを保持していませんでした。
盛大に空振りをしましたが、ギルはお構い無しに池の中央に向かってダッシュ。
慌ててフライラインを掴み、ラインを手繰り寄せてギルをキャッチ。

不本意ながらも非常に嬉しかったです。
フライフィッシングによって釣った初めてのサカナ。
例えギルと言えどもフライフィッシング、それもドライフライで釣ったのです。
更に、釣れるまでが全部丸見えでした。
着水して、フライに魚が気付き、フライに向かって泳いで来て、咥えるまでの一部始終。
全部丸見え。
嬉しかったです。
ギルでしたが。
感動しました。
ギルでしたが。
3時間に渡り、ドライフライで入れ食いでした。
ギルでしたが。

ルアーでの初シーバスに負けず劣らず、フライフィッシングでの最初の一尾は苦難に満ちていましたが、喜びも又大きいものでした。

今でも偶に、ギルに遊んでもらってます。
管理釣場と違ってお金かからないしw
  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(6)フライ徒然草

2016年03月03日

初めてのフライフィッシング -キャスティング編-


大阪は中津の「ビギナーズラック」にてなんとかフライタックルを購入したワタシ。

自宅に持ち帰り、購入したフライタックルを広げて検分しました。

みんな、そうすると信じたいのですが、ウェーダー、ウェーディングシューズを着用。
むう、ウェーダーの中には何を着たらいいのだ。
ジーンズだと裾が捲れ上がるではないか。
ジャージか?
ハイセンスなフライマンはどうするべきか。
フライベストを着用。
うん?フライマンとしてはトップスはやはりチェック柄のシャツにすべきであろうか?
帽子はキャップではどうも締まりが悪い。
テンガロンハット、ストローハット、ハンチング帽の方がキマるのではないか?
帽子の購入を検討せねば。
今度、帽子屋さんに行こう。
サングラスはどうしよう。
レイバンのティアドロップ型は少々イヤミか?

様々な妄想を繰り広げ、渓流に泰然として佇むハイソサエティで洗練されたフライマンに扮した我が身を思い、しばし陶然としました。
鏡でチェックしたいのですが自室にありません。
洗面所の鏡までフル装備で行って、親に見られようものなら恥ずかしくて悶え死ねます。

無茶、無理、無謀の三拍子揃ったワタシですが、流石にイキナリ実釣は自制しました。

とりあえず、フライキャスティングの練習だ!
当時、神戸はポートアイランドに住んでいたワタシは、島内中央にある中公園をフライキャスティングの練習場に選びました。そこは芝生の広場があり、フライラインを傷める心配がありません。
昼間に行くのは人様のご迷惑、人目も憚ります。
思慮深いワタシは、夜9時に中公園に赴きました。

夜の9時ともなると、誰も公園にいません。
ヨシヨシ。誰憚ることなく、練習できるわい。
フライキャスティングの練習開始。
まずはピックアップ&レイダウン。
とりあえず、5m程から。
事前に「フライフィッシングマニュアル」を熟読していたので容易でした。
キレイにターンオーバーして、ラインが一直線にフワリと着地しました。
うむ、完璧だ。
慎重を期して、5mでピックアップ&レイダウンを繰り返しました。
10mに伸ばしてピックアップ&レイダウン。
フライラインの動きが乱れ、ラインが真っ直ぐに着地しません。
真っ直ぐに着地できるようになるまで何度もピックアップ&レイダウンを反復練習。
徐々にマシになりましたが今一つ、確実に真っ直ぐにラインが着地しません。
あ、シングルホールを使えばいいのだ、と思い出し、中級者のキャスティングテクニックである(当時のワタシの個人的見解です)所のシングルホールを利用したキャスティング練習を始めました。
忽ちフライラインの飛行が安定。シングルホールの有効性に感動する思いです。
か、完璧だ…。
苦労すると評判のフライキャスティングをもうシングルホールキャストまでマスターしてしまった。
天才だ。
自己陶酔しながらシングルホールキャストを夢中になりながら黙々と反復練習。

「スミマセン。ちょっと宜しいか?」
誰もいないはずの公園で背後から声をかけられ、振り返るとそこには警官。
「お兄さん、こんな時間に、こんな所でナニしてるの?」
フライフィッシングとは、フライキャスティングとは、を滔々と語り、講釈を垂れたい所ですが、そんな厚顔無恥さは持ち合わせておりません。端的に、これ以上はない位に簡潔かつ正確、明瞭にワタシは答えました。
「釣りの練習です」
ワタシの返答が不満だったのでしょうか。
警官は明らかに不審人物を見るような目で言いました。
「釣りの練習って、お兄さん、ここ魚おれへんよ?」
なんと馬鹿な警官でしょう。
「んなこたぁわかっとるわ!フライキャスティングの練習しとるねん!事前に練習無しでどうにかなるようなアマイ釣りちゃうから、こうやって予め練習しとるねん!」
と、内心で罵りつつ。
「投げるだけの練習してるんですよ〜。結構、難しいんでね〜。危ないから人がいないこの時間にしか練習できないと思って〜」
内心とは裏腹に猫なで声で笑顔を振りまき、愛想良く説明しましたが警官の反応は冷淡そのもの。
「身分を証明できるものを提示して頂けますか」
「あ、ハイハイ。どうぞ、これです」
免許証に加えてご丁寧に学生証まで添えて警官に渡しました。
いやに念入りに免許証と学生証を検分しています。
そんなに不審に見えるのか!オレ様は!
内心の不平、不満を押し殺しつつ、満面の笑みを警官に向けました。
にも関わらず冷淡な態度を一向に変えない警官。
「はい、結構です。こんな時間に、こんな所は危ないですから、ほどほどにして気を付けてお帰りください」
踵を返し、近くに停めてあった自転車に跨がり、無礼な警官は立ち去りました。

ふと時計を見ると、時刻は23:30。
確かに「こんな時間にこんな所で」です。
すっかり興を削がれたのでワタシも自転車に跨がり帰宅しました。

邪魔は入りましたが、シングルホールキャストまでマスターしました。ダブルホールキャストは超上級者のテク(当時のワタシの個人的見解です)なのですからビギナーのワタシにはまだ不要でしょう。
実際の釣りで困ることはほぼないでしょう。
フライフィッシングデビューまでの道程は順調極まりない。
その夜、ワタシはそう確信してベッドに潜り込んだのです。  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(2)フライ徒然草

2016年03月02日

初めてのフライショップ 後編


そして来た4月1日。
10時オープンにも関わらず、ワタシは30分前にそのお店のあるビルの入口前で10時をまだかまだかと待っていました。
ビル前の駐車スペースにパジェロが停まっていました。きっと店長の車でしょう。開店準備をしているに間違いありません。
まばらにビルに出入りする人を見ては、この人がスタッフか、いやさっきの人か、コンビニの袋を持っていたからきっと朝ご飯を買いに行っていたのだろう、などと推測・妄想しつつ、10時。
エレベーターを待つ時間すらもどかしく、階段を駆け上り、入店。
非常に明るい、フローリングの店構えでした。

店内には男性が2名、女性が2名。
男性2名はきっと共同経営者。
女性2名はそれぞれの奥様と見ました。
皆、30代前半ぐらいでしょうか。
若い。
ヒゲも生えていないw
敷居は高くなさそうです。

「いらっしゃいませ〜」
女性の一人がワタシに声を掛けます。
「今日、開店したばかりなんですよ」
「知ってます、知ってます。フライフィッシャーの広告を見て、今日までここの開店を待ってました。フライフィッシングを始めようと思ってここの開店を待ってました。」
「そうなんですか。あ、ひょっとして下でお待ちくださってました?」
「あ、はい。9時半から1階の入口に立って、開店を待ってました。」
「今、メンバーズカード会員を募集していまして、宜しければコチラの用紙に…」
書きます、書きます、住所・名前ぐらい、いくらでも書きます。
なります、なります、メンバーになります。
手続きを終えると男性スタッフにタッチ交代。
「全くの初めての方なら、こんな入門者向けのセットが…」
入門者のしかもフライフィッシャーとしてはかなり若いであろうワタシを慮ったのでしょう。
ありがたい配慮に信頼感が持てます。
しかし、既にフライフィッシャーのバックナンバーまで取り寄せて研究してきたワタシ。フライフィッシングの泥沼にドップリとハマる自信がありました。目指すフライロッドはオービス、目指すフライリールはハーディー。
「ハマってしまう自信があるので、中級者クラスのを。フライタイイングは流石にイキナリは無理なので、釣りに必要なタックルだけでいくら位、必要ですか?」
店長が商品を指し示しながらざっと計算してくれます。
「10万から15万あれば立派な道具が買えるとおもいますよ〜」
事前の予習通りの金額提示。バッチリです。
3時間位、細部に至るまで商品選定にお付き合い頂き、翌週までの取置きとなりました。

途中、店長二人のお友達と思われるいかにもフライフィッシャーぽい人が何人か来たりしましたが、そこは開店第一号客なワタシ。なんとか気後れせずに済みました。

その後、諸事情によりそのお店が閉店するまで、ワタシはずっとそのお店「ビギナーズラック」を利用し続けました。海外通販に手を出したりはしましたがw

今は、後を譲り受けた「おばちゃん」(本人談)が「ビギナーズ・マム」として、大阪は西天満にて営業を続けています。他のお客さんは「姉御」と呼んでいるようです。すっかりご無沙汰しちゃってますが、気さくに今も話してくれる「おばちゃん」デス。

フライフィッシングを始めようという方、フライショップの閉店が相次いで購入店舗にお困りの方。
「ビギナーズ・マム」を是非、ご利用下さい。
ワタシは「ビギナーズ・マム」の関係者ではありませんが、応援したい「おばちゃん」です。

ショップHPアドレスはコチラ。
http://www.club-beginners.com  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(0)フライ徒然草

2016年03月01日

初めてのフライショップ 前編


フライフィッシングを本格的に始めようという人の最初の関門。
それはフライショップじゃないでしょうか。

いきなりシーバスのルアーフィッシングから始めたワタシ。
フライフィッシングとの出会いはシーバスのルアーフィッシング開始前でした。
大学になんとか入学を果たし、購入するシーバスタックルをあ〜でもない、こ〜でもない、と検討に検討を重ねていた時期。
「シーバステクニカルノート」だけでは飽き足らず、当時は数少ない疑似餌釣り専門誌の一つで購読していた「Angling(アングリング)」にフライフィッシングの記事がありました。
初めてフライフィッシングを見た方なら誰でも感じるでしょうが、なんとも敷居の高そうな、小難しそうな、それでも洗練された、優雅な釣りのようです。誌面の写真がそれはそれは美しく、ヤマメやアマゴ、イワナはとても美しい魚でした。
一気に引き込まれましたが、ルアーでシーバス!ルアーでシーバス!だったワタシはとりあえず保留。

時は過ぎ、ルアーでシーバスのデビューを果たし、落ち着いたある日。書店で「フライフィッシャー」というフライフィッシング専門誌を発見。こんなマニアックな釣りにも専門誌があるのか、と思いつつフライフィッシングにもそろそろ、と思っていたので購入。丁度いい具合に、フライフィッシング入門講座みたいな記事もありました。更にフライフィッシングのマニュアル本もあったのでそれも購入。タックルやフライタイイング等々、必要なモノ、予算を研究し、入門の準備を始めました。問題はお店です。流石に、神戸は三宮のセンター街にあった家電屋「星電社」の釣具コーナーや元町のルアー専門店「天狗」にフライタックルがある筈も無く。「フライフィッシャー」内の広告を隅から隅まで探しているとありました。フライフィッシング専門店が。しかも当時の自宅からほど近い、三宮センター街に。

今はもうありませんが、「reki」というそのお店に早速下見に。敷居の高い釣りです。ワタシは遠くからそのお店を窺いつつ、お店の中を観察しました。非常にこじんまりとした規模のお店。フライとバスのタックルが所狭しと並んでいます。このお店のメインはどっちなんだ、ワカラン。カウンターの中に、店長と思しき男性が一人。遠目でよく分かりませんが、結構な年配の方のようです。目付きは優しげですが、見事なヒゲを鼻の下に生やしていて、ワタシはビビりました。雰囲気はフライフィッシングが本職と見ましたが、とても入れず。うろうろとその店の前を行ったり来たり。入店する踏ん切りが付かない内に、常連さんと思しき人が入店。店長と親しげに会話しています。やはり、ヒゲを蓄えていて「フライフィッシャー」からそのまま出てきたような佇まい。
「ダメだ、このお店は敷居が高すぎる。素人は相手にしてもらえそうにない」と卑屈に考えたワタシは踵を返し、逃げるように帰宅しました。

そして「フライフィッシャー」の広告ページを眺めてはフライタックル購入店舗を検討する日々がしばらく続きました。心斎橋のここはどうだ、本町のここはどうだ、イヤイヤ、結構歴史のあるお店のようだ、敷居が高い、と。
「フライフィッシャー」最新号を買ったある日、一際大きい広告に目が留まりました。
4月1日オープンの予告。場所は阪急線の梅田・中津が最寄り駅。
店名は「ビギナーズラック」。
天の恵み。
大阪の大学への行き帰りに利用できる立地。
そして、まだ開店していない新店。
新店なら常連もクソもありません。
ど素人のワタシでも開業以来の客ですw
きっと大事にしてくれるでしょうw
店名もまるでワタシの為につけたような名前です。
開店と同時に入店しよう。
開店第一号客にワタシはなるのだ。

  


Posted by 疑似餌釣師 at 08:00Comments(4)フライ徒然草